現在、異種ナノ微粒子の周期配列を目的に、この構造形成能を有するペプチド鎖と分子認識能を有するヌクレオチド鎖より成るペプチド−DNAコンジュゲートで被覆したナノ微粒子を調製し、得られるナノ微粒子集合体の構造制御を試みています。 
 特に、表面ペプチド鎖がβ-シート構造を形成する条件化で、金ナノ微粒子集合体中の個々の微粒子間の電子的な相互作用は、分散状態と同程度に弱く、孤立化した状態で集積化されていることが推察されています。このことから、1次元の線状集合体は、ナノボンディングワーヤー、2次元のシート状集合体は、量子効果を利用した新規電子デバイスへの応用が期待されます。



 ナノメーターサイズの半導体あるいは金属微粒子が有する特異な物理的・化学的有用性が再認識され、医療、電子・光学材料等への幅広い分野への応用が期待されています。これらの機能発現には、ナノ微粒子の粒径・粒子間隔・周期性および対称性等に強く依存し、これらナノ微粒子集合体の効率的な構造制御が強く望まれています。。さらに、実用化を念頭においた場合、構造制御されたナノ微粒子集積体の力学的安定性を向上させる必要があります。我々の研究室では、力学的強度に優れたナノ微粒子集合体の自発的な構造形成および、同集合体中における異種ナノ微粒子の周期配列を目的に研究を展開しております。
 これまでに、金ナノ微粒子表面に、ペプチド鎖をそのグラフト率を制御し(1粒子あたりペプチド鎖2分子)導入したナノ微粒子が、その表面ペプチド鎖の二次構造に依存し、特異な集合体を形成することを明らかにしました。すなわち、表面ペプチド鎖がランダムコイル状態では、ナノ微粒子が分散した状態で、α-ヘリックス及びβ-シート状態では、各々、1次元の線状集合体、2次元のシート状集合体を形成しました。

ペプチド被覆ナノ微粒子の空間配列制御